旧正月 中国 |
■ 春節とは? |
毎年、中国全土がガラリと様相を変えてしまうほどの盛り上がりをみせる、中国最大のイベントといえば中国の正月、春節(チュンジエ)!
そもそも春節とは何なのでしょう? 春節というのは日本でいう旧暦の正月、日本では旧正月と言われています。実は、かつては日本も“年越し”といえば、旧正月のことだったのですが、明治維新後、政府が太陰暦を太陽暦に変えてから、元旦に正月を迎えるようになったのです。
しかし、アジア諸国では今でも年越しといえば春節を指し示す国が少なくありません。中国、台湾、韓国、北朝鮮、ベトナム、シンガポール、マレーシア、インドネシア、ブルネイ、モンゴルでは、国の休日として春節を祝っているのです。 |
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■ 日程 |
春節は太陰暦に基づく祝日なので、太陽暦での日付は毎年違ってきます。下記は2050年までの中国の春節の日付です。中国の春節の休みは1週間。詳細日程は毎年発表されます。
ちなみに2013年12月11日に発表された2014年の休日は、旧暦の1月1日から一週間、つまり1月31日〜2月6日、1月26日(日曜日)と2月8日(土曜日)が出勤というスケジュールで決定しました。 |
■ 中国の春節 〜食べ物編〜 |
北京を含む中国北方の正月といえば餃子。ちなみに中国で餃子といえば水餃子のこと、焼き餃子は「鍋貼(ゴーティエ)」と言います。大晦日「除夕」から家族が集まって餃子を作ります。年越しに餃子という習慣は明の時代ごろから始まりました。餃子がとてもおいしく、その形が金子や銀子に似ていて縁起が良いからと言われています。
春節当日から5日間かけて餃子を食べる、というのが伝統的な習慣なのですが、最近物質的に豊かになった北京など都市部では、毎日餃子だけを食べ続けるようなことは減ってきています。その代わりにいつもより豪華な料理やお菓子をテーブルに並べたり、家族みんなでの外食を楽しんだりしているようです。
米を主食とする南方では、餃子の代わりに湯圓(タンユエン)をいただきます。湯圓とはトロッととろける餡子やゴマ、ピーナッツなどの具入っている白玉の団子の入ったスープなのですが、満月のように丸く、銀元(昔のお金)のように白く、また発音が団圓(トアンユエン)に近いことから、家族団欒・幸せのシンボルとされています。
その他、春節に好んで使われる食材があり、それらは日本のおせち同様、それぞれにおめでたい意味があります。その体表的なものは下記の通り。
魚……魚は中国語で「余」と同じ発音。毎年余裕のある、豊かな生活になるようにという願いが込められている。
肉の赤身……紅は「鴻」と同じ発音。そのことから「鴻運当頭(幸運に恵まれる)」という願いが込められている。
麺……細長い形状とから、長寿の願いが込められている。
鶏肉……鶏と「吉」の発音が似ていることから、「百事大吉(すべてが吉祥)」という願いが込められている。
白菜……「百財」と発音が似ていることから、財を成すという願いが込められている。 |
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■ 中国の春節 〜飾り付け〜 |
中国の春節の飾りつけは、赤、黄、ゴールドをメインとしたきらびやかなもの。日本の正月のわびさびの渋い色彩とは対照的です。日本のお正月飾り、門松・しめ縄・鏡餅などに値する春節飾りが中国にもあります。その代表的なものは「福字」・「春聯(しゅんれん)」など。
福字とはその名のとおり、“福”と大きく書かれた飾り物で、家の門や壁に貼ります。この福字は家によっては逆さまに貼ることも。なぜかというと「倒」と「到」の発音が同じことから、「倒福(福が逆さま)」=「到福(福が訪れる)」の意味を表すからです。
春聯は対句の一種で、家の門や入り口に貼ります。そこには新しい年を祝い、豊年を祈り、事業が栄え、人が健康であることを祈る言葉などが書かれています。 |
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